PvP プレイヤーが HUD を変える 3 つの動機
(1) 視界を空ける: PvP では中央視点での当たり判定の読み取りが重要です。 アイテム名 popup や経験値メッセージが視界の中央に出ると、 一瞬の判断が遅れます。
(2) 情報の優先順位を整える: 体力・防具・食料・経験値・ホットバーの優先度はプレイヤーによって違います。 食料を重視するサバイバル派と、 「食料は満タンキープなので非表示で問題ない」 という PvP プレイヤーでは、 最適な配置が異なります。
(3) 視認性そのものを上げる: ハートの色を変えて見やすくしたり、 経験値バーを目立たせたり、 ホットバーの選択枠を強調したり。 同じ情報でも、 視覚的なコントラストを上げることで認識速度が変わります。
統合版リソースパックで変えられる HUD 要素
リソースパックから JSON UI override で実用的に変更できる要素は次の通りです。
・アイテム名 popup (ホットバー切り替え時に表示されるアイテム名) — 完全に非表示にできます。
・食料バー (hunger row) — 表示・非表示の切り替え、 テクスチャ差し替えに対応しています。
・防具列 (armor row) — 同上です。
・経験値バー — テクスチャ差し替え、 アニメ化、 色変更、 経験値レベル数字の色や非表示に対応しています。
・クロスヘア — 完全な差し替えが可能です (ドット・十字・カスタム形状など)。
・ホットバー本体・選択枠 — テクスチャ差し替えに対応しています。
・ハート (体力) — 単一テクスチャの差し替えが可能です (色変更、 グラデーション、 スタイル違い)。
これらはすべて PackAnvil ビルダーの HUD エディタから、 トグルやプリセット選択で切り替えられます。 JSON UI を手書きする必要はありません。
リソースパックでは触れない HUD 要素
engine 側で hardcode されていて、 リソースパックからは触れない (もしくは触っても無視される) 要素もあります。
・チャット欄 — 文字フォント以外の構造は engine が制御しています。
・スコアボード — 表示位置や色は engine 側で決まっています。
・ボスバー — エンダードラゴンやウィザー戦の上部バーです。
・座標表示 (debug 情報) — 設定からのみ表示・非表示を切り替えられ、 見た目は固定です。
・サブタイトル / アクションバーのテキスト — テキスト内容はサーバーから送られ、 表示位置は engine が固定しています。
・10 個のハートをそれぞれ違う色に — engine 内部の renderer で per-slot の index が外部に公開されていません (実機で試して 2026 年現在の Bedrock 1.21 でも不可能と確認済みです)。
これらを変更したい場合は、 addon (JavaScript) やサーバー側のリソースパック配布が別途必要になります。 単純なリソースパックだけでは対応できません。
PackAnvil の HUD エディタで作る手順
PackAnvil ビルダーを開き、 左サイドの「HUD」 カテゴリを選ぶと、 次のトグルとピッカーが並んでいます。
(1) HUD プリセット — 「PvP クリーン」 「サバイバル標準」 などから選べます。 PvP クリーンを選ぶと、 アイテム名 popup と食料バーが非表示、 ハートと防具列はコントラスト強めに自動設定されます。
(2) ハートスタイル — 標準・リング・グラデーション・レインボー (単一ハート内のグラデーション) から選べます。
(3) 食料バー・防具列 — 非表示・表示・色違いを切り替えられます。
(4) 経験値バー — テクスチャプリセット (グラデーション / 単色 / レインボー) + アニメ ON / OFF + 数字の色を選べます。
(5) クロスヘア — 別カテゴリですが、 HUD と一緒に組むことが多いです。 緑十字・シアンドット・Valorant 風ブラケット・マゼンタプラスなどのプリセットから選べます。
設定が決まったら「ダウンロード」 で
.mcpack を書き出すだけです。 JSON UI を直接書く必要はありません。実機で諦めた / 諦めるべき領域
リソースパックの範囲で「やれそうに見えて実は engine 制約で不可能」 な領域がいくつかあります。 ご参考までに挙げておきます。
・ハート 10 個をそれぞれ違う色に — 単一ハート内でのグラデーションは可能です (texture swap)。 ただし per-slot で色を分けるには engine 側の renderer に index binding が必要で、 公開されていません。 公開リソパで「rainbow hearts」 を謳っているものも、 中身は単一テクスチャ差し替えで、 per-slot で色を変えているわけではありません。
・ロード画面の HUD — ロード画面 (ワールド読み込み中の画面) は
hud_screen.json override を読まず、 textures/ui/*.png を直接参照します。 アニメ化用の vertical strip texture を vanilla path に置くと、 ロード画面で縦縞模様に潰れてしまいます。 PackAnvil ではこれを回避するため、 アニメ用の strip を textures/animated_ui/hud/ 配下に置き、 vanilla path は静止フレームのまま残しています。
・チャット / スコアボード / ボスバー — engine が直接描画しており、 触れません。
変えられる範囲は限られていますが、 PvP で本当に効くのは「視界クリア」 「クロスヘア最適化」 「ハート / 経験値の視認性」 の 3 つです。 これらはすべて PackAnvil の範囲内で完結します。